Categories: Shopify

Shopify

決済代行システム・サービス会社毎のチャージバック手数料を比較してみる

近年、オンラインショッピングの需要が高まり、クレジットカード決済での注文数が増える中、EC運営者の懸念となるのがチャージバックによる損害です。

チャージバックは、カードの不正利用サイバー犯罪などを理由としてカード会社が注文を取り消した結果、加盟店に対して支払いの取り消しや返金を要求することをいいます。

参照:NRIセキュア

チャージバックの手数料をできるだけ抑えることは、EC運営者にとって大切といえます。なぜなら、日本クレジット協会によると昨年の時点でクレジットカード不正使用による被害金額は256億円を超え、チャージバックの件数も増えることが予想されるからです。本記事では、チャージバックが起きる度に発生する手数料を決済代行システム・サービス会社毎に説明していきます。

国内向け

Robot Payment

大手から中小、個人事業主まで10000社以上の導入実績があるROBOT PAYMENT は、日本に本社を置く決済代行サービスです。チャージバック手数料の情報はサイトに載っていませんでしたが、3Dセキュア、CVVやTripwireに対応しています。また、Eコマースのプラットフォームにも対応しています。

ZEUS

設立から20年以上の実績を誇るゼウスは、日本に本社を置く決済代行サービスです。チャージバック手数料の情報はサイトに載っていませんでしたが、チャージバック保証サービスを行っています。また、決済システムのセキュリティー対策は、国際基準である「PCIデータセキュリティ基準(PCI DSS)Version3.2.1」と認定されています。

EPSILON

GMOイプシロンはGMOインターネット株式会社の出資子会社です。チャージバック手数料はサイトに掲載されていませんでしたが、チャージバック保証サービスを行っています。セキュリティー対策面では、SSLやファイアウォールによる保護を行っているようです。

海外向け

PayPal

世界中で7000万人の利用者がいるPayPalのチャージバック手数料は、米ドルで1件$20です。決済手数料は1承認につき2.9%+0.3米ドルです。国境をまたぐ決済は、国によって金額が変わります。消費者保護ポリシーの対象外となる取引の場合にチャージバック手数料が発生します。

PayPalが運営するBraintreeのチャージバック手数料は、米ドルで1件$15です。決済手数料はPayPalと同じく、1承認につき2.9%+0.3米ドルです。

Stripe

マーケットシェアは15.39%を誇り、PayPalと人気の座を争うStripeのチャージバック手数料は、米ドルで1件$15です。決済手数料は1承認につき2.9%+0.3米ドルです。米国・ヨーロッパ圏内のビジネスを対象にChargeback Protectionのサービスを行っています。

Authorize.Net

Shopifyと連携しているAuthorize.Netのチャージバック手数料は、米ドルで1件$25です。決済手数料はAll-in-Oneプランだと1承認につき2.9%+0.3米ドル、Payment Gateway Onlyプランだと1承認につき$0. 10です。また、$0.10が日ごとに課金されます。(a daily batch fee)

Amazon Pay

Amazon payのチャージバック手数料は、米ドルで1件$20です。決済手数料は商品の種類や国際発送か否かで変わります。チャージバックの手数料に関して、Amazonの利用規約では以下の通りに述べています。

4.4 チャージバック トランザクションが、(a)支払いを行った者から異議の申立てを受け、(b)理由の如何を問わず撤回され、©未承認であり、もしくは未承認であると当社が考える理由があり、または(d)違法、不審もしくは本契約の規定違反の疑いがある場合、当該トランザクションの金額を、お客様に請求または払戻しすることができるものとします(以下「チャージバック」といいます)。お客様は、チャージバックの金額のほか、料金表所定の、または当社の処理業者、処理金融機関、もしくはMasterCard、Visa、アメリカン・エキスプレス、JCBおよびその他のペイメントカードのネットワーク、協会もしくは会社(以下「対象ネットワーク」といいます)により請求された、関連手数料、違約金または制裁金を、当社に支払う義務を負い、これを直ちに支払うものとします。お客様は、要請を受けた場合、本サービス経由で処理されたお客様のトランザクションを調査するため、お客様の費用負担により当社に協力することに同意するものとします。対象カードに関するチャージバックについては、お客様がチャージバックに異議を申し立てることを選択された場合、当社はお客様と協力して、当該チャージバックに対する異議を対象ネットワークまたは発行銀行に申し立てます。当社は、当該チャージバックに異議を申し立てるために必要な情報を、お客様に請求させていただきます。当社がトランザクションを調査するにあたり、お客様に速やかにご協力(当社から請求を受けてから5日以内に、必要な証拠書類を提出することを含みますが、これに限られません)いただけなかった場合は、チャージバックを撤回することができなくなる場合があります。

チャージバックによる手数料を最低限に抑えるためには、それぞれの決済代行サービスの規約をよく把握した上で利用することが不可欠となります。というのも、どのような場面でどのような商品がチャージバック手数料の対象となるのかもサービス毎に違うためです。また、国際配送を対象とした手数料の相違もあります。様々な面から代行サービスを比較し吟味することで、EC運営者様のビジネススタイルに一番合ったものを選びましょう。

Lizuna (https://lizuna.com/) は、3つのテクノロジーを用いてオンラインショッピングサイト上の詐欺や悪意のある注文を監視・防止する会社です。EC運営者の安全なビジネス経営のため、日々研究に刻苦勉励しています